まえのめり

20歳の自分に受けさせたい文章講義 の書評

本書を「文章を書くための教科書」として、学校教育に取り入れても良いと思う。それだけ体系付けられて書かれている内容であるし、なにより読者を飽きさせない工夫がしてある。題名にあるとおり、20歳のころの自分に読ませたいと本気で思えた。
 
著者は、ライター歴15年のプロである。そして美しい文章よりも正しく理解してもらえる文章を重視している人だ。主張が強く、読んでいて久しぶりに「そうではないだろう」と反論をしたくなる部分もあった。だからといって、ダメな本だったといっているわけではない。逆だ、とても良い本だ、むしろ是非読むべきと思っている。
 

 
強く言い切る文章には、その分反感を持ちやすい。きちんとした納得できる理由付けが必要である。理由まで読んで、自分の経験上そうは思わないという部分があったというだけだ。
 
文章力を高めるための必読本「20歳の自分に受けさせたい文章講義」は今すぐに読んでほしい。
 
なぜ文章力が必要なのか?
若い人ならばこの先、「文章力が発揮できる場面」はいくつもある。たとえば、入学試験、小論文、就職活動、卒業論文、社内の報告書、販売促進のセールス文、ブログで日記を書く、自分史を書くなどなど。これらの場面でうまい文章を書くことができれば、有利になるだろう。
 
この本には、文章を書くことについての「実践的な考え方やテクニック」がぎっしりと詰まっている。ひとつひとつに理由があり、具体的な方法で解決策が載っている。内容はとても濃くて全てを実践するには練習が必要になる。きちんと使いこなすことができるならば、うまい文章が書けるようになっているだろう。
 
本書の題名にあるように、20歳のときこの本に出会えていたら良かったのに…と思う。だから、まだまだ若い君に是非読んでもらいたい。学んだ方法を実践して、文章をいっぱい書いていってほしい。
 
じっくりと噛み砕きながら、10時間かけて読んでもいいほどの価値がある。
しかし忙しくて時間がないのであれば、各章の最後にあるまとめだけでも目を通してみてほしい。