ダークソウルチックな2Dアクションの Hollow Knight(ホロウナイト) をクリアした。すごく面白くて丁寧に作ってあるアクションゲームで、これが1,500円程度で買えるのに驚く。そして、あまりにも話題になっていないことに、また驚く。
ソルトアンドサンクチュアリも面白かったけれど、個人的には、こちらのホロウナイトのほうがハマった。なんだろうか、開発の人たちの良いセンスが、愛情いっぱいゲームに注ぎ込まれているのが感じられる。そういった出来のゲームなのだ。
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魅力は何なのか?
何があるんだろうとワクワクさせてくれる探索
海外では、メトロイドヴァニアと言われるジャンル。これは、メトロイドとキャッスルヴァニア(悪魔城ドラキュラ)を合わせたジャンルのことだ。若い子ってこのタイトル分かるんだろうか。
要は探索がメインのアクションゲームで、舞台となるダンジョンは、一本道ではなくて序盤からいろいろと行ける場所が広がっている。だけど、スキルがないと進めなかったり、鍵がかかっている扉があったりと、とにかくどこに行っても気になるところだらけ。
後でチェックしようと思っているんだけど、また次から次へと気になるところが増えていってしまうという。この先には一体なにがあるんだろう?とワクワクさせてくれる。そんな秘密がいっぱいのダンジョン探索を楽しめる。
探索した場所が、少しずつマップに書き込まれていく。あとでマップを見直すと、何かがありそうなエリアとか、まだ行っていなかったところが見つかったりする。マップがだんだんと完成に近づいていく過程がとても楽しい。
キビキビ動く良質なアクション
攻撃は、剣で上下左右を攻撃できる。スキルを取るごとに、アクションが増えていき、より快適に移動できるようになる。また、ソウルと呼ばれる謎のパワーを貯めて、遠距離弾を放ったり、体力回復したりもできる。
ボスの数がかなり多めで30種ほど。それぞれが特徴のある攻撃をしてくる。パターンを掴むまでは何度か倒されては、技をみて対処法を考えていく。一部のボスは、テンポよく攻撃ボタンとジャンプボタンを押していると、リズムゲームをしているような楽しさを感じた。
キャラクターがかわいい
本当にかわいい。手書き感の伝わってくるキャラクターデザインもそうだけど、ちょっとした動作がかわいらしい。見上げるしぐさ、地図を広げて覗き込むしぐさ、ベンチでぼーっと座っているところとか。
さらに、登場するキャラクターも個性的。そして皆すごくいいやつばかり。特に始めたあたりで気になるキャラクターは、ツルハシで掘りながら鼻歌を歌っているヤツ。
このゲームの登場人物?は、虫がモチーフになっている。虫って想像もできないような変わった形をしていたり、驚きの生態だったりする。人の枠を越えて個性的なキャラクターを作りやすいのだと思う。
やり込み要素が豊富
ストーリーには関わらないようなボスの討伐(オプショナルボス)、ダンジョンの隠し部屋を探す、チャームを集める、いも虫を集める、敵の図鑑をコンプリートする、真のエンディングの条件を探すとか、やりこみ要素は豊富だ。
ここはダメだ、ちょっときつい
一部の後半エリアがかなり気持ち悪い
良いところでかわいいと挙げたけれど、後半の一部エリアはかわいいとはいい難い。。なんというか、嫌われている虫を全部そのエリアに集めたって場所で、暗くジメジメしていて、背景画像とかも効果音とかも気持ちが悪かった。
ぞくぞくっと背筋が寒くなるってのを、このエリアで体験した。一刻も早く抜け出したくて、生理的に受け付けないエリアだった。そこまでは、敵ですらかわいかったんだけれどなぁ。もっとホンワカとした雰囲気で良かったように思う。
電撃イライラ棒にホントいらいらした
トゲのツタなんかが張り巡らされていて、それに触れると画面が暗転し決まった場所に戻される。そんなアクションが要求される場所がある。それも結構な頻度ででてくる。
正確な操作をしなきゃいけないのだけど、このゲームはどこか最適化が上手く行ってないらしく、ところどころで一瞬画面が止まったりする。だから余計に難しい。
ノーマルのエンディングを見るだけなら、難しいイライラ棒ステージはない。しかし真のエンディングを見るために通らなきゃならんイライラ棒エリアはダメだ、難しすぎる。しかも長すぎる。なんだろうか、開発陣からの「真のエンディングを見たいなら、俺たちの挑戦を受けてみろ!」ってな意地悪さをひしひしと感じられる難易度だった。
あまり上手じゃないプレイヤーでも、ある程度やれば真エンディングが見れるようにして欲しかった。
操作性とか設定
コントローラー対応。ボタンの配置も変えることができる。セーブファイルは4つまで作れる。
画面サイズは 2560 x 1080 も表示できた。ウィンドウ化ができるから、翻訳ウィンドウを使いながら英語も読むのがはかどる。枠が付いてくるウィンドウ化なので、ツールを使って枠は消してしまおう。以下のツールを使うと枠は消せる。
ゲームをウインドウ化したときの枠を消してくれる便利なツール
英語の難易度とか日本語化について
日本語は入っていない、すべて英語だ。しかし、それほど英語は難しくない。中学英語レベルの構文だから、単語の意味さえ分かれば読めるだろう。
日本語化については、現在、有志が着々と進めているようだ。しかし、口調の表現などこだわりが見られる翻訳をしているようなので、完成まで少し時間がかかりそうである。英語が全くダメって人は、この有志翻訳版が完成するのを楽しみに待とう。
日本語化が完成したようだ。詳細は以下のURLを見て欲しい。
http://wikiwiki.jp/hollowknight/?%C6%FC%CB%DC%B8%EC%B2%BD
一方で、公式が日本語化してくれないんだろうか?
開発ブログによると、英語のほかに対応言語は増やす予定だが、そこに日本語は含まれていない。公式が日本語に対応することは、難しそうに思える。
ちなみにこのゲーム、コンシューマー機の Nintendo Switch で発売することになっている。おそらくだけど、日本語がないこともあって、海外限定の販売になるんじゃないだろうか。
すごく面白いし雰囲気がいいゲームだから、日本のメーカーが権利とって翻訳してくれないかね。翻訳する分量もそんなに多くもないし、英語音声も入ってないからコストは安くあがりそうなんだ。
ダークソウルに近いゲーム性だから日本人受けもよさそうだ。携帯機とかで出すのにもかなり良いタイトルじゃないかな。
Hollow Knight の 総評
アクションが爽快で、キャラクターは個性があってかわいい、そして探索のやりがいがあるマップ。お値段以上どころか、4800円くらいで買っても後悔はないくらいの良作だ。
良くないところとして挙げたことも、このゲームの面白さを損なわせるほどではない。気持ちの悪いエリアも、単に私が虫嫌いなだけで、大半の人には大したことがないのかもしれない。
似たようなゲームだと、「オリとくらやみの森」が近い。オリほど死に覚えゲーではなくて、嫌になる前になんとか突破できる難易度だ。とてもよい難易度設定のように思える。
なぜこんなに面白いのに話題になっていないのか?
ふと思うと、ホロウナイトの発売日は2月下旬。この頃は、ニーアが発売され、3月頭にはホライゾンが、スイッチが、ゼルダが、、と大作ラッシュだ。なるほど、大作の影に埋もれていただけなのかも。
もうそろそろ、ホライゾンもゼルダも全部クリアして、やるソフトがないってことない?次はホロウナイトをプレイしてみよう。
クリア時間:30時間ほど、コンプリートを目指すなら50時間くらい
ジャンル:エリア探索型の2Dアクション
開発: Team Cherry
価格:1480円
プラットフォーム:PC