まえのめり

ライトニングリターンズ Steam版 クリア後レビュー ようやく訪れたライトニングの物語の終章

世界をじっくりと堪能しながら、イージーで40時間ほどかけてクリアした。ノーマルで始めた初回プレイ(数時間で断念)と比べると、イージーは難易度が激ヌルでとても快適だった。敵の体力が大きく減少、ノックバックしやすくなり弱体化する。サクサクと戦闘を進めることができた。

さらにイージーになると、フィールドで体力が時間回復するようになる。これは思っていたよりも便利で、戦闘中のダメージを気にしなくて良くなった。メインクエ終盤にある徐々にダメージを受けるエリアでも、回復量が上回っているためノーダメージになるほど強力だった。ライトゲーマーは是非ともイージーで始めるべき。

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レクタングル(大)

13日の時間制限は、かなり余裕があり世界を堪能できる

リターンズを始めたときは、13日の時間制限がどの程度の余裕があるのか分からなかった。そのため、急いでメインクエを進めのだが、5日目までにメインクエストを全てクリアしてしまった。

イージー難易度プレイで、時間を止める技「クロノスタシス」 を多用したにせよ、思っていたよりも時間に余裕がでる設計のようだ。これならもう少しゆっくりと進めても良かったかもしれない。

戦闘は本当に楽しめた。イージーだったのもあるけれど、多少の弱点属性さえ考えれば、ボタンを押しているだけで華麗につながるコンボが見ていて楽しかった。ジャストガードやジャスト攻撃なども使いこなせれば、もっと戦闘をうまく立ち回れる可能性を感じた。

使っていないアクセサリやウェア等もあるし、武器や防具の改造などもしっかりと準備して、強敵を倒す作戦を立てる楽しみもありそうだ。

メインクエストは、かつての仲間たちと再会できるところがFF13最終章としてのストーリーを盛り上げてくれる。残念ながら仲間を操作することはできないが、ライトニングリターンズは「ライトニングの物語」なのだから仕方がない。結局、何百年たっても仲間たちは変わらずいてくれたことが嬉しく思う。

サッズとモーグリとの出会いは突然に

サッズは子供思いでちょっとお調子者なおっさんなところが共感できるから、個人的には一番好きだ。落ちた飛空艇に住んでいる変な人がいると聞いたときには、シドかなと思った。思い出してみればFF13のシドは軍人で、もう亡き人だったのを忘れていた。それもあって、飛空艇に入ったときに、ちょっと間の抜けた曲とともに突然サッズが出てきたのは笑った。しかも、息子のドッジのことばかり考えていてライトニングさんに会ってもそっけなさすぎてびっくりする。

最初のころは、白チョコボの正体がサッズだと思っていたんだけどね。白チョコボの正体は、ちょっと前のスクリーンショットでネタバレしているとおりオーディン。このサッズが500年めちゃくちゃ探したけどひとつも見つけられなかったドッジの魂。1日で全て集めたライトニングさんが凄いのか、サッズが情けないのか。でもそこがまたサッズのキャラクターのいいところかなと。

モーグリはFFシリーズの癒やし。いままで世界崩壊の暗い話でシリアスなムードだったというのに、モーグリ登場とともに急にギャグ路線の雰囲気になってくる。モーグリとしてのキャラデザインはかなりブサイクに作ってあるんだけど、そのブサイクさが、うざかわいかったりする。

ウェア切替システムに不便さを感じる

ウェアが80種類以上あり、それぞれのウェア毎に戦闘勝利のセリフと決めポーズが用意されている。このこだわりを嬉しく感じたものだが、中盤までには特定のウェアしか使わないようになっていた。

この原因として、ウェアのセットシステムの不便さが挙げられる。常時使う3種類のほかに6種類のウェアを設定しておけるものとなっている。場面にあわせて予め作っておいたウェアセットを入れ替えしていければ良かったのだが、そう上手くいかない。

なぜなら、ひとつのウェアで使った武器やアビリティは、もうひとつのウェアで装備できないからだ。例えば、「たたかうLV3」 アビリティが一つだけあったとする。アンビバレンスというウェアに組み込むと、ほかのどのウェアにも組み込めなくなる。ほかのウェアに組み込むには「たたかうLV3」 をもう一つ手に入れるか、アンビバレンスから外すしかない。装備についても同様である。

戦闘中に切替するウェア3種の間で共有できないのは、ゲームバランスからみても当然のことだ。しかし、常時ウェアと予備ウェアでは共有できるシステムにして欲しかった。そうすれば、タイプのことなる物理攻撃タイプ、魔法・物理のどちらかに特化した防備タイプ、妨害魔法に特化したタイプなどを用意しておける。

結局は、セットしてある3種類のウェアの装備やアビリティをその都度つけかえていた。やり込みをして強力な装備をいっぱい手に入れたときになって初めて使えるシステムだったのが残念だ。

クリアまでのおすすめウェアセット

ウェア切替システムが不便なのを踏まえてのおすすめセットを紹介する。

防御タイプ「静かなるガーディアン」
ユスナーン勇猛のエリアの防具屋で、1日目から買える。ウェアアビリティの「ヘビーガードLV2」で防御を固め、物理・魔法耐性があるのでとても硬い。最初からATBゲージが満タンなので使いやすい。

防御タイプ「セイクリッドナイト」
サブクエストの「ヴァルハラの神器」クリア報酬。遅くとも5日目くらいで手に入る。ガードの性能を引き上げる特性がついていてほとんどの攻撃をノーダメージで防げる。「静かなるガーディアン」は、「ヘビーガード1LV2」が固定だが、こちらはウェアにガードアビリティが組み込まれていない。強いガードアビリティをセットしていけばずっと使える。

物理攻撃タイプ「ノクターン」
ルクセリオ北駅の防具屋から購入。ノクターンは最序盤から買えて「たたかうLV2」が使える物理攻撃タイプのウェア。HPプラスも付いてタフだし、最初からATBゲージが満タンなので使いやすい。

物理攻撃タイプ「アマゾネス」
7日目に方舟で宝箱から手に入る。固有アビリティの「ラピッドスラッシュ」は攻撃力は低めだが、攻撃回数が多く見ていて爽快感がある。また強調しておきたいのは、アマゾネスは布面積が少ないセクシー装備で、しっぽのアクセサリが良く似合う。

魔法攻撃タイプ「イグニッション」「コーラルマーメイド」「エレクトロニカ」「ウッドランドシルフ」
ウィルダネス カンパスファームで買える。それぞれ火水雷風の攻撃に特化したウェアで、場面に合わせて入れ替えていけばいい。これらのウェアは、固定アビリティの入っている場所が同じなので、ウェアを上書きしたときに既にセットしてあるアビリティを書き換えしない。そのため、装備変更が素早くできてサクサク進行できる。しかも各魔法は強力なので、クリアするまでずっと使っていた。

魔法攻撃タイプ「クレセントムーン」
クレセントムーンにセットされているファイラLV3。この段階ではすごく威力が高いため、ずいぶんと役に立った。またドレス姿のライトニングさんはとてもいい。

ライトニングシリーズを終えて

FF13、FF13-2 から続いてきたライトニングシリーズも本作ですっきりと終わった。最終決戦で人間を作った神に勝利し、そして新世界でまた再会する約束をしてフィナーレを迎える。

人が神を倒せたのは、神が理解できない人の絆の強さのおかげとのことだが、いささか無理があり違和感を感じる。FF14のメインストーリーでも同じ展開があった。思いの力で敵わぬ敵を打ち破るっていうのはFFの王道のようだ。

救いようのないエンディングで終わった前作からずっと、500年に渡り苦悩を続けているかつての仲間たち。500年間も今の世界の混乱を招いた責任を背負いながら生きるのは、想像を絶する辛さだったろう。とても普通の精神では耐えられない重き業だった。その彼らが、新しい世界で幸せに生きていけるフィナーレとなったのには満足している。