20時間でクリアした。すごく面白くて熱中してクリアしたというわけではなく、なんとなく続けていたらクリアしていたといった程度の面白さ。すごく微妙な評価である。もっと磨けば光るのではないかという部分は多いのだが、どれも中途半端だったなぁというのが正直な感想。
大型ボスとの戦闘が楽しい
ボスは全部で5体。それぞれのボスによって対処法は変わって何度かやられながらもパターンを見極めて戦う楽しさはあった。
それぞれのボスには、その時点での最高の装備を最大に強化して挑んだ。ポーションが切れてしまって体力ギリギリで勝てるボスもいて、なかなかによい緊張感を味わえたように思う。
一方で、ダンジョンで戦うことになる雑魚は、初見ではどんな攻撃をしてくるか分からず対処法を探ることになるが、2度目に出会ったころにはもう見切ってしまえる。クリアまでのダンジョン探索を思い起こしてみると、ステージ1が敵の攻撃パターンも種類も多いように思える。後半はネタ切れしたのか、ただ体力が多くて攻撃が痛いだけの雑魚ばかりになったようだ。ダンジョンとしての面白さは、最初のステージがピークだった。
ボス戦闘を除く全ての要素が浅い
町を発展させる
掲示板でお金を払い、鍛冶屋、ポーション兼エンチャント屋、家具屋、アイテム屋、銀行を町に呼べる。この中で、アイテム屋と銀行は、ほとんど利用しなかった。
アイテム屋は好きな素材をすぐに手に入れることができるがやたらと値段が高いし、そもそもダンジョンに潜っていれば十分すぎるほどの素材が手に入るため利用価値は薄い。また銀行はお金を預けると増やしてくれる施設だが、特定の日付でしか投資できない上、投資資金を受け取る日をうっかりとのがしてしまうと投資した金額全てがなくなってしまう不便な仕様のため利用しづらい。
住民との交流
顔グラフィック付きの住民が5人くらい町にいてゲームの進行度に合わせて話す内容が変わっていく。その他の住民や観光客といった人たちは、見た目は違うが話す内容はいくつかの中からランダムで選ばれる。ちなみにどれも大したことを話さない。ゲーム全体のストーリーも大して興味深いものでもなく、無視しても何も問題ない。
依頼の意味の無さ
最初こそ物珍しさと報酬の高さもあり魅力的に思えるが、先に進むごとにめんどくさい割に儲からなくて受けないようになってしまった。ゲームの後半は最新のダンジョンに潜ってカバンを一杯にして帰ってくるだけで50万超えの収入が得られる。一方で依頼は、効率の悪い前のダンジョンに潜って特定の敵を10体倒してアイテムを取ってきて5万くらいの報酬。依頼にちなんだストーリーがあるといったこともない。
店舗の改良
ダンジョンを開放するごとに店舗を一段階アップグレードできる。陳列棚が増えたり、保管できるアイテムが増えたりするのだが、忙しさがアップするだけでやっていることは最後まで変わらない。値段をつけて並べて、レジで精算するだけだ。
バグが多い
発売後から積極的にバグ取りのアップデートは繰り返されているのだが、未だにバグが多い。クリアまでに遭遇したバグは、以下の通り。
- ショップで決定ボタンが効かなくて装備が作れなくなる
- 町の住民に話しかけることができなくなる
- アシスタントの売上が受け取れなくなる
フォーラムではこの他のバグも多く報告されている。開発はこれらのバグ取りに積極的なのでSwitchで発売になるころには、バグは全部解決しているのではなかろうか。
セーブが頻繁に行われるため、バグによって取り返しのつかないことにはならないが、気になる人は購入を先送りしたほうがいいだろう。
リプレイ性は乏しくやりこみ要素はない
クリア後は、所持金や装備はそのままで継続して延々とプレイできる。しかし、クリア後に解禁になる要素はなく、アチーブメントを取る以外にはやることがない。今までのボスが復活したりすれば、武器を変えてもう一度遊ぶこともできたのだろうが、それもない。ただひらすらに、ダンジョンに潜りアイテムを取ってきてはお店で売るの繰り返しだ。
クリア後にもう一度プレイしたいかと問われれば、「お断りします」ときっぱり言えるほど、リプレイには魅力を感じない。
Moonlighter の総評
連続でプレイしていたからこそ、クリアできた。全体的に単調な展開が続くため、個人的には20時間のプレイ時間が限度だと思う。これ以上長く続くゲームだったら、途中で辞めていたように思う。
現状のバグが多い状態ではあまりおすすめできない。クソゲーということは絶対にないけれど、良作とも言えない。なんというか「普通のゲーム」だ。2000円出すならば、スチームには他にもいっぱい良作があるし、もっと安く熱中できるものもある。バグが全部なくなってセールで半額だったらおすすめできるかなといったデキだった。