The Wild Eight は、見下ろし視点のサバイバルゲームである。まだアーリーアクセスで開発中のゲーム。30時間ほどプレイして、開発者の今後の開発方針が見えたので、それを踏まえてレビューする。
ストーリー
飛行機事故で極寒の地アラスカに不時着した生存者8人。彼ら彼女らがアラスカから脱出するまでを描いたサバイバルゲーム。
基本的なゲームプレイ
プレイキャラクターは8人からひとり選べ、それぞれ特徴がある。例えば、走るのが早い、回復薬の効果が2倍、採集の効率が良いなど。だけどぶっちゃけあまり違いがないから誰でも大丈夫だ。アーリーアクセス中だからね、製品版ではこのあたりを調整してくるとは思う。
プレイの基本は、ひたすら木を切り鉱石を掘り、野生動物を狩る。そして空腹にならないように食料を確保し、火を起こし寒さに耐えるサバイバル。メインストーリーを追って進むもよし、サブクエストを進めるもよし。似たようなゲームでは、Don’t Starve 、The Long Dark あたりが近いだろう。
今のバージョンでは、建築要素はかなーり薄めになっている。開発中ということもあるが、建築できる建物はほとんどない。ストーリーが不時着したアラスカから脱出するというのも関係している。快適な拠点を作り強化していくゲームではない。資源と食料を求めて遊牧民のように拠点を転々とするタイプだ。
以上のことから、建築要素を楽しみたいのならば肩透かしを食らうことだろう。クエストを追いながらアラスカで起きた事件の謎に迫っていくのが開発の想定したプレイに思える。
シングルとマルチプレイ
ひとりで黙々とプレイしてもいいし、マルチで最大8人とサバイバルしてもいい。ただし、マルチには今重大なバグがあり、ホストが退出するとゲームが切断されてしまう。また仲間の攻撃が当たってしまうナチュラルなPvP仕様なので、野良でマルチやるのはあまりお勧めできない。マルチは、フレンドと音声チャットをしながらわいわいプレイするのが楽しいだろう。
デスペナルティがきつい人用のイージーモード実装
体力を失ってやられても何度でも復活できる。ただしデスペナルティとして、すべてのスキルと施設のアップグレードがリセットされる。最初のころならば痛くないが、スキルが揃う後半になるとリセットはかなり厳しく、そのままゲームをやめてしまいたくなるほど。
ハンティングのコツをつかむまでがちょっとつらい。シカを楽に狩れるようになれば食料も余るようになる。そうなるとあとは作業ゲーになる。それまでは何度も空腹で倒れてしまうことだろう。
難易度がちょっとつらい人向けにイージーモードもある。これは死んでもリセットがない。サバイバルゲームとしての緊張感が無くなってしまうので、ゲームに慣れたい人用の難易度だ。
一部の地域はランダム生成マップ
メインストーリーに関係するところは固定。その他のサブクエストの建物の配置や、スタート地点などはランダム生成のマップになっている。
マップはとても広い、すべてのエリアを回るには20時間から30時間はかかるだろう。一日のサイクルが短く、一気に遠出できないのもマップを広く感じさせている一因だろう。この辺のデザインは雪山を上手く表現できている。ブリザードが来たら建物で休むしかないし、体を温めている間はあまり動けない。
完全日本語対応
プレイした感じ日本語に多少の不自由さは感じるものの、全く問題なかった。グーグル翻訳を使っているような感じは見受けられる。といっても、今の機械翻訳の精度はとても高いからね。
総評
現状は、かなり大雑把な調整のサバイバルゲーム。食料が安定してしまうと一気に単調になってしまう。アイテム数も少ないし、なにより建築要素がほぼないので、広大なマップを探索する以外にやることがなくなってしまう。アーリーアクセス中ということもありバグは多いし、うごきはもっさりしている。
建築要素は、完成版でも薄めになるだろう。もともとが不時着したアラスカから脱出するというストーリーなのだし、拠点を作ってそこを快適にして居住しちゃうのはおかしいですし。一面雪景色のマップを少しずつ進みながら、各地に散らばっているサブクエスト、建物や地形とかを見たい人にはいいんじゃないか。
興味があるならば、正式発売を待ってから手に入れたほうがいい。開発によると、アーリーアクセスを3ヶ月ほどで抜けて、5月か6月頃には完成予定とのこと。価格は据え置きの1,980円で発売されるはずだが、新作は10%引きになることが多いから正式を待ってから買ったほうがお得だ。